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<編集部からのコメント>
住宅ローンを比較する場合、最も分かりやすいのは住宅ローンの金利水準を比較することですね。
金利は誰が見ても金利であって、3%より2%の方がいいし、2%より1%の方が魅力的です。そう考えると金利だけを見て住宅ローンを選んでも良さそうなものですが、実際にはそう簡単な話ではありません。
と言うのも、住宅ローンにはそれ以外の比較ポイントが結構あるからですね。
分かりやすいのが保証料や事務手数料などの「隠れコスト」で、これらは年0.2%程度の負担になるという計算もあって、結構、影響が大きいですね!特にこれだけ金利が低くなると0.2%の差は大きいです。
また、フラット35の場合、民間の住宅ローンなら無料でついてくる団体信用生命保険が有料で、これが年0.3%程度のコストとなります。フラット35の見かけの金利が低いのにはこうしたカラクリがあるわけです。
それ以外にも繰り上げ返済の利便性や、金利優遇時の条件なども比較要素となってくるわけですが、上記記事によればみずほ銀行が、住宅ローンのいわゆる「疾病補償」を拡充させた住宅ローンを販売するとのことですね。
住宅ローン金利の優遇競争は来るところまで来た感がありますので、それ以外の部分で競争力を強化しようという動きは自然な流れかもしれません。そうやって比較軸が増えれば増えほど、住宅ローン利用者にとっては選択が難しくなっていくという困った面がないではありませんが、しかしトータルとしてユーザーメリットが拡大していくのは良い傾向です。
さてそのみずほ銀行の住宅ローンの新しい疾病補償ですが、従来の三大疾病補償と比較して以下のような点でサービス内容が拡充しているようです。
1.補償対象を3大疾病から8大疾病に拡充
2.病気やケガにより30日間以上働けない場合に、最長1年住宅ローン返済を補償
3.8大疾病により1年以上働けない場合に、残りの住宅ローンを肩代わり
そもそも住宅ローンには上記のとおり通常は団体信用生命保険がついてきますので、もし住宅ローンを借りている人が万が一お亡くなりになった場合には住宅ローンはチャラとなり、遺族に家が残ります。
問題は、幸いにして命に別状はないけれど働けなくなってしまった場合で、その場合は住宅ローンはびた一文まかりませんから、マイホームを手放さなければいけない可能性が高くなります。
命があるなら儲けもの、という考え方もできるかもしれませんが、そうした住宅ローン保険・補償の「隙間」を埋めるのがいわゆる疾病補償ですね。これは三大疾病等になった場合、住宅ローンがチャラになる保険です。
そしてこのみずほ銀行の疾病補償は、補償対象を拡充し、さらに8大疾病に関わらずどんな理由でも30日間以上働けなくなった場合に、最長1年の間、住宅ローン返済を肩代わりしてくれる、というわけですから、なかなか魅力的ですね。
問題はそのコストということになります。
当然、こういった補償はタダではありませんので、そのコストは住宅ローン利用者に転嫁されます。通常の三大疾病補償の場合、概ね「通常金利+0.3%」ということで横並びになっています。
プラス0.3%!・・・結構な金利になりますね。プラス0.03%ならまだしも、プラス0.3%というのは躊躇する人が多いかもしれませんね。上記記事によれば三井住友銀行の場合、4割の方がこうした疾病補償つきの住宅ローンを選んでいるとのことで、「安心には替えられない」と思う方が意外に少なくないのかもしれませんが。
ではこのみずほ銀行の新しい8大疾病補償のコストはどれくらいなのでしょうか?
実は・・・それがよく分かりません。みずほ銀行のホームページでは以下のような保険料の支払い例が載っていますが、正直、これが金利に換算すればいくらくらいとなるのかよくわからないのです。
ざっくり計算するとより内容が充実している8大疾病補償プラスの場合で、年+0.12%くらいですかね?いかがでしょう?それくらいの負担なら利用してもいいような気がしますが、ただ正確なコストはみずほ銀行にお問い合わせいただくようお願いいたします。
そんなわけで、このみずほ銀行の新しい疾病補償が魅力的なのかどうか、にわかに判断できないものの、繰り返しになりますが、このように新しいサービスが拡充されること自体は悪いことではありませんね。
住宅ローン競争がさらに深化していくことを期待したいと思います。
ちなみに8大疾病補償といえば、当サイトでも人気の住信SBIネット銀行の住宅ローンの場合、そもそも無料ですね。住信SBIネット銀行の住宅ローンは急成長を続けているようですが、こうしたメリットも背景にあるのでしょうね。
疾病補償に関心がある方は参考になさってください。